ピキュイイイイィン!!


破天虹は雲の中に向けて、突き刺さるように怒涛の勢いで伸びる!

「お前…
アースって知ってるか?」

俺は、身体に食らいついて離さない威渦鎚に尋ねた。

『…何?』

「電流を地面に逃がすための仕掛けだよ。
お前の敗因は、お前自身が電気エネルギーだったコトだ。

お前も自然の原理に逆らうことはできないハズだ。
破天虹を通って落ちろ!」


『ふ…なるほどな。
だが、地面に落ちても私は滅びんぞ。

確かに私の身体は電気。しかし地面に当たる瞬間の衝撃を利用して、流れから逃げ出せば良い。
それができるのが、ただのエネルギーとエネルギー生命体との違いだ』

「悪いが、お前の考え通りには行かないぜ。
誰が地上に落とすと言った?

破天虹が雲を割ったスキマから、お前が落ちる先を確認してみな!」


雲の切れ目から見える、破天虹が突き刺さる先。

そこは…

『な!?
う、海だと!?』