「ウノサス!
大丈夫ですか!?」

うまいタイミングで姿を現したのはディノウンだった。


「遅いぜ…
どこまで行っていたんだ」

「すみません」

俺は炎のモードを解除して、ディノウンに肩を借りた。

「少し相手をナメていたようだ…
さすがは最後の伍凶将、と言ったところか」


どこからか威渦鎚の声が聞こえてきた。

『フフ…
伍凶将か………
そんなモノは最初から存在していないのだよ!」


何!?
…どういうコトだ?

『伍凶将とは、凶王が自らの力と身体を分けて誕生した分身なのだ!

一人が倒される度に凶王の力が戻り、凶結界が強化される。
私を倒せば凶結界も消え、人間を救えるが…
同時に凶王を復活させることにもなる!

さて、どうするね?』


凶王………

それが倒すべき最後の敵…?


しかし威渦鎚を倒すことで、その最大の敵を目覚めさせてしまうのか…

かと言って、コイツを野放しにしておくワケにはいかない。


「くそ!
どうすれば良いんだ…」