続きの俺様!何様?執事サマ!?





「ある日、アサミさんがオトコと歩いてるの見ちゃって、言ったんです。俺だけじゃなかったんですかって」



は、と乾いた笑い。



「そしたら、別に最初から好きじゃなかったってふられて。なんか、恋愛ってこんなモンかって思って」



手をにぎる力が、ぎゅっと強くなった。








「…だから…俺は、もう誰かを好きになったりしないって、決めてたんですよ」








ハエバルの足がとまって、ふりむいた。

目が合って。

空いているほうの手で、優しく私の頬を撫でた。






「………なんでですか?」

「なにが?」

「愛さん、俺のこと、嫌いですよね?」

「…………ペットのこと嫌いになる主人はいないんじゃない?」






疑問のぶつけ合い。

ハエバルが目を細めて笑った。






「だから……なんで俺なんかにそんな優しくしてくれるんですか?」




繋がれた手が、離れる。




その手で後頭部を掴まれた。






「さっきの、嬉しかったです。ありがとうございます」






ハエバルの顔が近づいてきて。