で、オモチャって、なにそれ。
「あたしが高校のとき、中学生だった純粋なハエバルくんナンパしたんだよねー、ハエバルくんついてきちゃってさぁ」
アサミさんは笑いながら話す。
だけど、ハエバルは黙ったままだ。
「ホテル連れ込んで、ドーテー奪ってー……そしたら、あたしのこと本気になっちゃったらしくてぇ」
アサミさんが確かめるようにハエバルを見ると、目を合わさず小さく頷いた。
「……………そう、でしたね」
それは、今まで見たことないぐらい、力ない笑顔で。
私は、アサミさんがハエバルをペットにさせた原因じゃないかと思った。


