ピンヒールの音を響かせて小走りでこっちに近寄ってくる。
ハエバルの前で止まって、にこっと微笑んだ。
「久しぶりだねー、元気だったぁ?」
そう笑ってハエバルの肩をたたくけど、ハエバルはその人の顔を見つめたまま動かない。
そんな姿を見て、ピンク色の唇をまた上げた。
「やだ、まだ気にしてたりする?」
「しつこーい」とつぶやいて、車の周りにいた何人かの友達らしき人達をよんだ。
男女5人ほどだ。
「どしたのアサミ、だれ?かっこいー」
「高校生?シュンよりかっこいーんじゃない?」
「あんだと?」
どうやら、この人はアサミっていうらしい。
お酒が入っているんだろうか。
みんなテンションが高かった。


