「席つけー」 チャイムが鳴って、先生が入ってきた。 みんなが座り、私も自分の席へと戻って、授業が始まる。 先生の声はBGM。 私は授業そっちのけで考える。 ―――別に一緒に住むのが嫌なわけじゃない。 爽といれるのは嬉しいし、 ハエバルも別に悪いヤツじゃないし。 でも、なんか、なんだろうなぁ。 ハエバルは、本心隠してる……みたいな。 ペットだとか何だかんだ言ってるけど ほんとうは (……愛してほしいだけなんじゃないのかな…) 眠たくなる午後の授業中、そんなことを、思った。