いつのまにか爽が目の前にいた。 どうやらデコピンされたようだ。 痛い。 「な、なに」 「何って……愛が聞いてきたんだろ」 あぁ!! 私が期待をこめた瞳で見つめると、ふい、と目をそらした。 「………まあ、だいたいほんと……だけど……」 小さくつぶやく。 いつもの余裕がまったくない。 「…ぷっ…!!」 なんかおもしろくて吹き出した。