大きくて骨ばった手が私の頭をなでる。 「別に、ぜんぶ話せとか言わねーけど。悩みできたならはけ。スッキリするから」 「………うん」 「で、今日は何かあった?」 …………変な人が来ました。 でも、言えない!! 爽を狙ってるなんて、言えない!!! 私は笑う。 「なんにもなかったよっ」 そんな私を、爽は眉をよせて見るだけだった。