「……ほんと、いつまでたっても初々しい反応」
笑いながらそんなこと言うから、さらに私の顔に熱が集まる。
「飽きなくて、いいけどな」
この熱は、どうしたら冷めるかな。
爽から離れたらいいのか、
爽を黙らせればいいのか、
爽に触れなければいいのか。
こう考えてみると、私の熱をあげるのは必ず爽だってわかる。
つまり、私をこうしてドキドキさせるのも、爽しかいないってこと。
私の心臓をおかしくさせる唯一の人だ。
ぎゅっとさらに強く抱きしめられれば、爽も心臓の音がはやい。
爽もドキドキしているのがわかって、なんだか背中に回される腕が、すごくうれしくなって。
私も抱きしめかえそうとしたら、タイミングよく爽が「あ」と声を発した。


