すると爽は目をぱちぱちとしばたかせる。
私はイスを移動させて爽の隣に座った。
「……なにかって、何を」
いまだに驚いたような表情の爽が聞いてくる。
なにをそんなに驚いているのか。
「えー……これからについて話し合ったり?」
うん、なんか新婚っぽいよね。
そう思って笑顔で言った私に、爽はため息をついた。
呆れ……っていうか脱力っていうか、そんなかんじの。
「どうしたの?」
「……いや……」
ため息ついたのに笑っている爽に、首をかしげた瞬間。
「……んっ!?」
前ぶれもなにもなく、
唇が、ふさがれた。


