「………っ、似合うーっ!!!」




部屋のなかに響く皐月の声。

興奮あまって、純白のドレスを着込んだ私に抱きついてくる。



「皐月……痛い」

「かわいいよ愛っ!!爽サマも惚れ直すよ!!」



いや、これは私がかわいいんじゃなくて、ドレスがかわいいんだよ、きっと。

鏡にうつる自分を見て思う。



胸には手のこんだ花の刺繍。

裾はレース使いで、なんかモコモコしてて。

詳しいことはよくわからないけど、かわいいドレス。



(かわいいデザイン、ありがとうございます)



心のなかで櫂に感謝したとき、入り口のドアが開いた。