―――――――
「………ひさしぶり、だね…」
「そ、そやな」
目の前に座る櫂の顔が見れない。
…………恥ずかしすぎる……ッ!!!
「で。なんでオマエは来たんだよ」
ぎくしゃくした雰囲気のなか、ひとり普通な爽が聞いた。
櫂は思い出したように顔をあげる。
「あ、そやそや。………いま皐月の部屋に男がいてん」
そう言って、はあ、とため息をついた。
「………今日、会いたくて来たんやけど。玄関に男モンの靴あってな。はいれへんくてここ来た」
「なんで来んだよ。その時点で帰れ」
「だってわざわざ来てんのにさみしーやんかぁ。愛ちゃんにも会いたかったし、ええやん」
話しているうちに、いつもの櫂になっていった。
楽しそうに笑って、言った。
「………まあ、ジャマしたみたいやけど。かんにんな」
……………昨日したってことはバレバレなんですか。
ていうか、
いま、聞き流したけど
皐月の部屋に、オトコ……?


