Memories - 年の差恋愛 -

私も、楽しんでいいのかな?

ちらっと飛田さんを見ると、ビールを飲みながら「ん?」と私の視線に気がついたようで。

「あ、サラダでも取ろうか?」

私からは届かない場所にあるシーザーサラダを取り分けてくれた。

「ありがとうございます」

サラダを受け取り、一口食べた後。

握りしめていた携帯を開き、飛田さんからのメールに返信した。

なんて書いたらいいか迷ったけど、車で来ていた私は会社と反対方向にある本屋で待ち合わせるよりも車を取りに行きたくて。

「会社の駐車場にある、私の車の赤い軽で待ってます」

なんて書いて。

少したってから考えたら、なんかすっごく大胆に誘ってしまったんじゃないかと後悔したけど、送ってしまったものはもうどうにもならない。

私の隣で私からのメールを確認した飛田さんは、ご機嫌におかわりのビールを頼むと、隣の部署の人に呼ばれて席を移動してしまった。

それからは近くにいた人と話をしたり、同期の子達で集まってなぜだか物まね大会か始まったりして。

なかなかの盛り上がりであっと言う間にお開きの時間に。

「二次会は駅前のカラオケでーす!」

幹事の人が叫ぶ中、二次会に参加する人は荷物を持って駅の方へぞろぞろと歩き出していて。

私はというと、綾と里奈にがっちり両脇を固められて身動きが取れずにいた。