Memories - 年の差恋愛 -

「うん、いい食べっぷりだったね」

くすくす笑っている飛田さんだけど、呆れた感じじゃなかったのが救いかな?

飛田さんの運転する車は、まっすぐに彼のマンションへ向かっているようだった。

どうしよう、なんだか緊張してきたかも・・・。

お腹もいっぱいで、心地よい揺れと安心できる飛田さんの声に睡魔も襲ってきて。

変な緊張感から、睡魔なんて吹き飛ぶかと思っていたけど・・・。

「佐智子ちゃん、着いたよ」

いつの間にか睡魔に負けた私は、マンションの駐車場で飛田さんに起こされる羽目に。

ああ、運転手さんに失礼だよね!

っていうか、初デートで寝ちゃう私って・・・。

あんなにドキドキしていたのに、助手席で寝てしまった自分が恥ずかしくて飛田さんの顔を見ることができない。

なかなか降りられない私を見て、飛田さんはくすくす笑いながら助手席側に回り、手を差し伸べて私を下ろしてくれた。

「かわいい寝顔だったよ」

「やだもう・・・起してくださいよぉ」

私の頭をくしゅくしゅっと撫でてから私の腰に手をまわしてきた飛田さん。

その行動がなんだかすごく自然で、私の心臓は再び激しく動きだしてしまった。

エレベーターで5階に着くと、飛田さんに案内されるまま彼の部屋の前に到着。

「ここだけど、犬がちょっとうるさいかも?」

「そうなんですか?」