Memories - 年の差恋愛 -

ちらっと見える入口付近にあるショーケースの中には、美味しそうなケーキが並んでいるのが見えた。

「いや、俺はなんでも美味しくいただくけど。ここでいいの?」

「はい、かわいいから入ってみたいです」

ちょっと強引だったかなぁ。

でも、カフェとか雑貨とかとにかく好きで、かわいいお店を見つけるとどうしても入りたくなる。

嫌な顔をしない飛田さんだったけど、さすがにこういうところは想像していなかっただろうな。

並んでお店へ入ってみると、ランチタイムということもありそれなりに混雑していて。

少しだけまたされたけど、思ったよりは早く席に着くことができた。

何種類かあるランチメニューの中から、二人で別のものを注文することに。

出てきた料理は思わず写真に撮りたくなるくらいかわいくて。

お互いにメインを取り分け合ったりして美味しくいただくことができた。

思っていた以上のボリュームに、飛田さんも満足できたようで。

私もおいしいからと調子に乗って食べすぎて、おなかが苦しいかも・・・。

「佐智子ちゃん、大丈夫?」

飛田さんと同じくらいの量を食べた私を見て、驚きながら笑っている飛田さんだけど。

お店を出る時にぎゅっと握ってくれた手はとても暖かくて。

「はい、でもちょっと食べすぎちゃいました」

色気より食い気?

初デートなんだから、もっとおしとやかに行くべきだったかなぁ。

でも、これが私だし!