Memories - 年の差恋愛 -

ドキドキしながら、動きだした車の助手席でシートにもたれながら前を見ていた。

「何か食べたい物、ある？」

「あ、何でもいいですよ。飛田さんは何が食べたいですか？」

お腹は空いてきたけど、でも緊張している方が勝っているかも。

沢山は食べられそうにないので、軽めがいいなぁなんて考えながらあたりを見ていたら、ちょうど信号で止まったすぐ近くに、可愛らしい感じのカフェがあって。

言ったことのないお店だけど、すっごく気になる！

「あそこがいいです！」

思わず大きな声でそのお店を指さしてしまった。

女友達と一緒だったら、迷わず入るようなお店だったけど、何も考えずにそのお店を選んだ自分に少しだけ後悔した。

だって、男の人はああいう可愛らしいお店が苦手な人もいるだろうし。

まだ飛田さんのことをよく知らない私は、そっと横を向いて彼の表情を確認した。

「え？カフェでいいの？」

特に嫌がる感じでもなく。

でも、意外だったのか首をかしげながら車をカフェの駐車場に入れた飛田さんは、エンジンを止めると私の顔を覗き込んできた。

「あ、かわいいから入ってみたくて・・・でもカフェランチじゃ男の人は足りないですよね・・・」

やはり、飛田さんの好みじゃなかったかな・・・。

ドキドキしながら彼の反応を待った。