まだ慣れてないのかよ。
でもそんな芽衣も愛しい。
「…家そんなに知りたいの?」
芽衣の体を支えながら、芽衣に尋ねた。
小さく頷いたのを確認して、歩き出す。
「教えるだけだぞ。中には入らせないし…」
「うん。それだけでもいい」
俺のイメージはもうとっくにくずれてしまっている。
今までなら、ばれていはいけないと思っていたこと。
芽衣なら、いっか。
「……引くなよ」
「へ」
ついたのは俺んち、ぼろ家。
前までは、勝手にイメージなんて作られていて、城に住んでいるとか、さんざん言われた。
芽衣もそう思っているだろう。

