ミコトがドアノブを触った瞬間、静電気のように光が走った。



 結界が張ってあったようだ。



 魁が驚いて目を見開いていると、ミコトは「念のためですわ」と可愛くウインクをした。



 部屋の中に入る燃料の切れたロボットのように立ち尽くす庸介と、ベッドの上でちょこんと座っている比呂がいた。



 「お姉ちゃんは?」



 比呂はミコトたちを見つけると彼らのもとまで駆け寄ってきた。