翌日、日暮れ時に比呂はまたあの店を探していた。



 昨日、あれから家に帰り(帰りが7時を過ぎたためにたっぷり叱られたが)、姉の行方を両親に尋ねると、二人と心底驚いた顔をして姉などいないと言う。



 比呂がどんなに詳しく説明しても笑うだけで全く話を取り合ってくれなかった。


 その夜姉の部屋を覗くと、そこには全く何もなかったのだ。



 シンプルな机も漫画だらけの本棚もぬいぐるみで溢れたベッドもなにも・・・



 本当に何もなくなっていた。