キーンコーンカーンコーン。


朝のHR開始のベルがなり響くと、間もなく片桐が教室に入って来た。


「(おっ。ちゃんと来てるな)」


奴は朝から何故か上機嫌だ。



くそ。憎たらしい…。

俺は全身が痛いってのに。



出欠の確認と連絡事項を告げると片桐はさっさと教室を出て行った。





と思いきや…


チョイチョイと去り際に俺を手招く。



「――?」

重い体を引きずって廊下に出ると、片桐が俺の手を引いて何処かに連れて行こうとした。