〜〜〜♪♪ 俺の携帯が鳴った。 もちろん、円からだ。 「終わったの?」 『うん、今から行く』 時計に目をやると、23時35分。25日まではあと25分だ。 「時計塔にいるから、ダッシュね」 『分かった』 俺は携帯を切った瞬間、ファーのコートを素早く羽織って家を飛び出した。 俺の家から駅までは3分くらい。 目と鼻の先ってやつだ。 当然、俺は円よりも断然早く到着してしまった。