その表情を見る限りじゃ本当に俺に言わないつもりだった訳だ。 今の訳ありな男との時間について。 ヤキモチなんつったら聞こえはいいけど、この感情はそんないいもんじゃない。 もっと乱暴でもっと強引で もっと凶暴な感情。 あからさまに動揺を顔に出して立ち止まったままの樺乃に更に苛立って、 『なにしてんの』 吐き出した声は樺乃に聞かせたことのない、我ながら有り得ない位低いものだった。 『柚杞…なんで』 『俺が質問してんだよ、いま何してた』 『な、なにって』 『言えよ』