マジックストーン



「かっ!!?」

「俺、決めたんだ。優衣ちゃんのココにキスする時は、優衣ちゃんの心をもらった時だってね」

 自分の唇に人差し指を付けながら、甘い微笑みを浮かべながら言う神崎先輩は、さぞ楽しそう。

 かっ、神崎先輩って周りの視線って気にしないんですかね?

 こんな恥ずかしい言葉を言ってるんだから、少しは気にした方がいいと思うんですけどっ。

「わっ、私の心なんてあげませんっ!!」

「大丈夫。すぐ俺に夢中になるから」

 だからっ!!

 それは、耳元で囁かなくちゃいけない事なんですかっ。

 こんな道端でという恥ずかしさと、何でそんなに自信があるのか不思議さで押し黙る私の頭を、優しく撫でた後、再びゆっくりと歩きだした。

「えーと、こっちだったよな……」

 押し黙る私と正反対に、ぶつぶつと何かを言いながら歩く神崎先輩を見上げると、キョロキョロと辺りを見回している。

 一体、神崎先輩は、私をどこに連れて行く気なんだろ……。

「あの、神崎先輩」

「ん?なあに?優衣ちゃん」

「どこに向かってるんですか?」

「何か甘い物、食べたくない?ほら、今日誕生日なんだしね」

「そんな、誕生日だからって……」

「いいのいいの。ささやかな誕生日プレゼントなんだから」

 「でもっ」と断ろうとする私に、神崎先輩は「チュウしてあげよっか?」と一言。