マジックストーン



 立ち上がってスカートの汚れを簡単に振り払う。

「お、お邪魔してすみませんでした。では」

「バイバイ、優衣ちゃんっ。またあとでね」

「『あとで』って……。無いですっ」

 あぁ、もうっ。
 神崎先輩ったらっ!!

 逃げるように屋上から出て、教室に向かう。

 次の授業なんだっけ?と短い会話を梨海ちゃんと交わし、少し急いで廊下を歩く。

「ねぇ、優衣」

「なぁに、梨海ちゃん」

「優衣って相当なバカでアホよね」

「え"?!なんで、そんないきなり……」

「ほらっ。授業始まっちゃうよ!」

 クスクス笑う梨海ちゃんは、楽しそうに教室に入っていった。

 5限目は古典。

 お腹がいっぱいなのと、日本語のはずなのに呪文に聞こえてくる所為でうとうと。

 その調子で6限目も過ごしていると、バシッ!!と頭に軽い衝撃をうけた私は、急いで頭を上げた。