マジックストーン


『いらっしゃいませお嬢様』

 その第一号さんは4人組の女の子。このクラスで一、二を争う(らしい)かっこいい(らしい)タカジくんと学級委員長の井上くんの二人が執事なお辞儀をしているのが目に入った。

「ほら、優衣メニュー聞いて来なくちゃ」

 ぽんと頭に手を乗せた梨海ちゃんに背中を押され、ドキドキしながらテーブルに座ったオキャクサマに頭を下げた。

「め……メニューは……おおお決まりでしょうか?」

 緊張のし過ぎで吃った私の頭を撫でた誰かは、私を後ろにやり前に出る。

「メニューはワタクシがお聞きします」

 私の前に出たのは柔らかい口調に変身したタカジくん。その背中に小さく謝ってから休憩室に入った。

 ……私、タカジくんに迷惑かけっぱなしだ。どうしてうまく出来ないんだろ。昨日だって……あ。

 あの後から、神崎先輩見てない。それに、今日だって珍しく教室に来なかった。

 ……何かあったのかな?