「……神崎先輩は、私の所為で……」
「所為っつうか、おかげ? 椎葉のおかげで、あいつは変わるきっかけが出来た」
岩佐先輩って意外と神崎先輩のこと考えてるんだな、と思った私は思わず笑ってしまった。
「……何笑ってんだよ」
「……っ!だ、だってっ……あんなにっ……ふふ……会話ちぐはぐだったのにっ……あはは!」
おかしくて笑いながら話せば「かくまってやったのに、何なんだよ」と岩佐先輩は呆れてため息を吐いていた。
やっと落ち着いてきたころ私のケータイが震えた。
「あ、もしもし……梨海ちゃ――」
『優衣ーっ!! どこに行ってるのよ!早く帰ってきてっ。どこで油売ってるか知らないけど、人手が足りない!何なのよ……優衣が逃げ出してから人が――はーいっ!今行きますぅっ。え? オレンジジュースがない?そこのクーラーボックスは? ――ってことだから、あたしも電話してらんないのよ。とりあえず、寄り道しないでささっと帰ってきて! 今すぐよ?! い・ま・す・ぐっ』
ハイテンションのマシンガントークの梨海ちゃんに一方的にしゃべられ一方的に切られてしまった。

