「おい、みくる?どした?」 頭上からは翼の声が降ってくる。 どーしよう。 何て答えればいいの? 分かんない。 分かんないよ。 「あたしっ───」 何か喋らなきゃ、と、必死に声を出した時だった。 「きゃ〜☆」 嬉しそうな高い声に、儚くもあたしの声はかき消される。 「だ.誰?」 「翼〜♪」 名前を呼びながら、翼の首に腕を回して抱き付く彼女は、 「は?!おまっ、なんでいんだよ」 栗色のクルクル髪を揺らした綺麗なギャルでした。 え?、まさか、 「翼の……元カノ?」 どどどどど.どーしよ〜!!