ケンカ上等☆不良校上々↑↑




「え?誰?」


太陽が出した名前に、妙に反応した。


翼は一瞬、苦笑い。





「ん〜?

歩夢だよ、あの昇降口でケンカしてた小さい───」


「あのチビに言っとけ。



覚悟しとけ、って」







言葉を遮って、翼が言ったと同時。


「木崎さーん」
「みくるー!」




あたしを呼ぶ声が聞こえたのは気のせい?


しかも、どっかで聞いたような………。




「まま.ま.まさか〜っ!」


隣では焦り始める太陽。




「え?なに?何なの?」


そうこうしてるうちに、ドタバタと騒がしい音がしてきた。


誰か走ってる?






「キャーー♪」



廊下からは女子の騒ぐ声。


「ねぇ太陽、なに?
何が起きてんの?

ねぇ翼?」



2人に聞いてはみるものの、黙りこくって答えてくれない。



───バ-ンッ


勢いよく開かれた教室のドアは、周囲の声より更に大きな音を立てた。