「はあ〜?!
またいいとこ取りぃ〜」
やっぱり朝、校内に響く第一声は太陽の声なわけで。
「オレだってさぁ〜、
みくるちゃん助けたかったよ〜」
拗ねモード発動中。
ちなみに、拗ねモードとは単に拗ねることの例え。
「え?
あたし、何もされてないよ」
「俺も助けた覚えねぇし」
噂は本当に本当に、大変恐ろしいもので。
学校に来た途端、理基くんとの関係だとか、
翼が助けに行ったとか、
質問責めの連続。
現に太陽が、未だしつこく問い詰めてくる。
理基くんは、特別大きなことをしたわけじゃない。
だから変な噂が流れるのは可哀想だし、翼と相談して誰にも話さないことにしたの。
『みくるの頼みなら、俺は黙ってる』
そう言ってくれてるから。
「そーいや、鈴野が翼に会いたいって言ってたぜ〜」


