「太陽ーっ、会いたかったぁ」

「芽咲〜」


人目をはばからず熱い抱擁を繰り広げる2人はさて置き。




「みくる、翼先輩にいじめられたりしてないっスか?」


ウルウルした瞳で駆け寄ってくる子犬。

成長してないのは、あたしだけじゃない気がする。



「おいチビ、今ここで死にてぇのか?」

「冗談に決まってるじゃないっスかぁ」



こんな言い合いも日常茶飯事。

そして、これはまだマシなほうで。



「ま、捨てられないようにせいぜい努力するんだな」

「てめぇは、美弥薇んとこにでも帰っとけ」



何かと突っかかる仁と翼は最高に悪い相性で、止めるのも大変なくらい。



「大人気ないわよ」

今日は何かと仲裁役のアキちゃんがいるから助かるけど。




「柊さん、今夜、俺と若さゆえの過ちを───」

「死ね!!」



アキちゃんに一目惚れしたという笹倉先輩は、以後アキちゃんを追いかけているらしい。

アピールがことごとく失敗に終わるのは言うまでもない。