涙を拭って、真っ直ぐにこちらを見つめて。
「私は、あなたが羨ましかった。
こんなにも仲間に守られていて。
そして、その前向きな強さが、ただ羨ましかったのです」
美弥薇の思いがけないセリフに、あたしは瞬きを数回繰り返す。
「私は、独りになりたくなかったのですわ。
だから、不良グループトップという地位があれば、独りにならずに済むとばかり……」
俯きがちな美弥薇。
この人、もっと強いのかと思ったけど違うんだ。
「自己満足のために、傷つけてしまって、ごめんなさい」
やっぱり、年相応な弱さも持ってる。
「もう終わりにしましょう?
あなたに、トップの座は譲りますわ」
目の前で優しい笑みが零れてる。
こんなに優しい表情をできる人だったんだ。
って、少しだけ見とれてしまったのは内緒。
「高原さん、お願いがあるんだけど」
最後に1つだけ。
「あたしと、友達になってくれない?」


