ケンカ上等☆不良校上々↑↑




つい怒鳴るような声が出た。

本当はもっと穏やかに伝えたいのに。



ピタッと足音が止まったかと思うと、背中を向けたままの返答。



「あなたの、そういう性格が大嫌いですわ」


言うまでもなく、憎悪たっぷりな感じの文句に一瞬身震いした。



「私の大切なものは、すべて奪われていく。
最強というこの棘の地位も、唯一大切だと思えた人でさえも」


どんな表情をしているのかわからない。

けど、苦し紛れなことだけはわかった。



「手に入れたかったものすべてを、私から奪ったのはあなた……」



そうして、美弥薇はまた歩き出す。



「あなたが憎い。
殺したくなるほどに、あなたが大嫌いですわ」



ゾクッと、何かがあたしに知らせる。

ここにいちゃいけない。

逃げなきゃ。




慌てて立ち上がって後ずさりすると、美弥薇が改めてこちらを振り返った。


「ここは檻の中。
あなたに逃げ場などありませんわ」


そう報告された時、あたしの周りを知らない人たちが取り囲むように近づいてくる。

きっと、全員棘のメンバーだ。