ケンカ上等☆不良校上々↑↑




静かに語り終えて、今まで合っていた視線をあたしから外す。


話を断ち切って立ち上がろうとする美弥薇。




「ちょっと待って、仁のお姉さんが殺されたって何なの!?」


どこかへ足を運ぼうとする彼女を止めたくて、反射的に腕を掴んだ。


「…痛いですわ」


睨まれて言われて、慌てて手を放す。



ため息を零した後、

「仁に腹を立てたメンバーの1人が刺し殺してしまっただけですわ」


何事もなかったかのような口振りで出来事を告げた美弥薇が、とてつもなく怖かった。



行き場をなくしたあたしの手は、力が抜けてストンと落ちる。



「それ以降、棘はグループ内で争いが起きましたの。
でも仁がいなくなったおかげで、今は平和ですことよ」



立ち去る足音が響く。

綺麗な後ろ姿に、どうしようもなく反論したくなった。



おかしいよ、そんなの。

どうしてそんなに平然としていられるの?




「高原さん、あなたそれでも人間なの!?
それに、仁がいないほうがいいみたいな言い方、もう二度としないで」