ケンカ上等☆不良校上々↑↑




「ね〜、2人遅〜い」

ここでお礼を言うべきか悩んで黙ってると、前方のずっと先から聞こえてきた拗ねた声。



「すぐ行くから、先にはしゃいどけ」

「え〜、オレ1人で〜?」


相変わらず元気だな、太陽は。

遠目でも、動作からすぐにわかる。



「仕方ねぇなー。
みくる、行くぞ」


え?行くって?


「走れ」

「えっ!?」


モタモタしている間に、翼に手を引かれ走り出す。


そんな、わざわざ走らなくても。



「よ〜しっ。
青春を駆け抜けようぜ〜」


ほらほらほら。


「おまえまで走んじゃねぇ」


届けたい人に届かない翼の叫び声。

ひょっとしたら、実際には届いてるのかもしれないけど。


太陽が、変にテンション上がって走り出しちゃうから。

ただでさえ開いてた距離がさらに開いちゃったじゃん。




「遅〜い」

「太陽、走るの速すぎだよ」


どこにそんな俊足能力秘めてたの?