ケンカ上等☆不良校上々↑↑




太陽に気づいてか、翼の掴む手が離れていく。



未だ掴まれた感覚が残ってて、変にドキドキしちゃうし。

絶対あたし顔真っ赤だし。

目が泳いでるのが自分でもわかるよ。




「なんでみくるちゃん顔赤いの〜?」

その様子を知ってか太陽は不思議そうに、こっちを見てくる。



「別に赤くないよ?
ほら、夕陽のせいだよ」

「もう外真っ暗なんだけど〜」

「えっと……それは」



どうしよう。

せっかく瞬時に思いついた言い訳も、まったく意味を持たない。

これじゃ、誤魔化せないじゃん。



「で?何が綺麗だって?」


焦るあたしと対照的に、さらっと話題を変えたのは隣の翼。



「そうそうそうそう!
星がめっちゃ綺麗でさ〜。
ほら、早く荷物持って帰ろうぜ〜」

「おまえは小学生かよ」

「いいじゃん。
テンション上がってるだけだし〜」



ドキドキする胸に両手を当てて、あたしは1人佇む。



「みくるちゃんも帰ろ〜?」



声をかけられてハッとして、慌てて鞄を手に取った。