ケンカ上等☆不良校上々↑↑




お互い無言のまま、伸ばした手を翼に取られた。



掴まれた腕。

早まる鼓動。

絡み合う視線。



目を逸らすこともできず、瞬きを繰り返して固まるだけ。




ずっしりと重い沈黙が居心地を悪くさせるから。

あたしは思わず、口を開く。




「あのね、あたし、」


続きなんて考えていたわけじゃない。

とっさに浮かんだのは、ただ一言。



「あたし、」


このタイミングで2回目の告白も、どうかと思うけど仕方ないよね?

伝えられるチャンスがあることには変わりないし。


前は夢中で泣いてたから大丈夫だったけど、今はドキドキが異様に苦しい。




「だから、あたし、翼のことが、す───」

「聞いて聞いて〜!
ヤバいって。外見た?
めっちゃキレっ………あれ?お取り込み中?」



雰囲気ぶち壊し。

室内を満たしていた緊張感は何処へ。



「太陽ーっ」


なんで今なの!?

タイミング狙った!?