手当て?
「柊さんに〜」
そういえば、あたしが起きた時アキちゃんが手当てしてたっけ。
「そおっスけど……これは」
言いづらいのか少し口ごもる。
「すごい痣だし、」
「あざ〜!?」
唐突な“すごい痣”発言に驚いて、大声で聞き返す太陽。
「痣、って、なんで?」
あたしの口からも、思わず疑問が飛び出した。
「鉄パイプで、ドーンとやられちゃったんスよね。
俺、ダっサいなぁー」
笑いながら言ってるけど、その笑顔はつくってるような気がして。
どう返事をしてあげればいいのか、言葉に詰まった。
太陽は、そんなことには全く気づいていないらしい。
歩夢に対して、普段と変わりない明るい口調で話しかけ………
「おっけ〜、わかった。
よし鈴野、脱げ」
「「…………」」
はい?
一瞬、あたしの頭が思考停止。
部屋も静まり返って。
発言した本人は、え?というように、不思議そうな顔をする。
「なに言ってんスか?」


