「今の衝撃で、オレの何億とある優秀な細胞が壊れたじゃんか〜!」
けれど駆け寄ったあたしは、ほとんど無視で。
その燃え立つ瞳は、面白そうに笑う歩夢を映していた。
「もう、これ以上バカにはなれないから心配する必要ないっスよ」
「そ〜やって生意気だから、身長が伸びないんじゃね〜の〜?」
再び互いの言葉が火を付けたのか。
「みくる、離れて」
「え?」
「ほら、早く。
白石に俺がどれだけ強いか教えてあげるんスよ」
ニコッと微笑むその中に、何か黒いものが混じってる。
歩夢って、意外と鬼畜?
いや、ちょっと違うか。
相手が太陽だから?
「そっちがその気なら、オレだってマジで勝負するぜ〜」
どうして、こんな展開になっちゃうんだろ。
できれば、あたしの立場も少しは考えてほしいんだけどな。
「手加減しないからな〜」
「当たり前じゃないっスか。…………っ」


