ケンカ上等☆不良校上々↑↑




「まずはさ、ノックしようよ。
いきなり開けたら驚いちゃうし、太陽がいるか確認」

「そっスね、じゃあ……」



あたしの提案に、再び恐る恐る歩夢の手が伸びていく。


緊迫した空気の中、今にも小さくコンと音が鳴りそうな時───






───ガチャっ





「ひゃっ」
「うわあぁ」

「うおっ、ななななな.なに!?」


コン、ではない音とほぼ同時に3つの大きな声が重なった。




まだ触れる前に開かれた扉の先には、顔を引きつらせた太陽。


ちょうど太陽が部屋から出ようとしていた時に、歩夢がノックしようとしたらしい。



「…みくる……」

さらに瞳をウルウルさせながら、あたしにしがみついて震えてる。

相当怖かったんだろうな。

突然勝手に扉が開いたんだから。



「なんだ、みくるちゃんか〜。
ついでに鈴野も」


ほっとしたように表情を戻すと、浮かべる笑顔にお馴染みのえくぼ。



「ついでに、じゃないっスよー!
あーもう、びっくりしたー」