ケンカ上等☆不良校上々↑↑




「あたしさ、友達のままでいたほうが良かったのかな、って思うんだよね」

「え?」

「告白なんかしないで、ずっと友達なら、翼の近くにいられる気がして」




廊下には、足音だけがやけに大きく響く。



あたしが求めなくたって、きっと翼は助けてくれる。

あたしたちは、そーゆー関係。



だから、必要以上に求めたりしないほうがいい。


翼は稲妻を潰さないために、あたしを守る。

それだけで、いい。

それが正解なんだ。




「じゃあ、告白はなかったことにして、って翼先輩に言うんスか?」


ほんの少し、歩夢の声がさっきより小さくなったように感じた。



「………それは、」


言わなきゃいけない。

でも、なかったことにして元に戻れる?


返事を聞くのは怖いけど、可能性があるなら。



「言えないかも」


あたしの出した答えを聞くと、歩夢は優しく笑ってみせた。


「なら、問題なしっス」