ケンカ上等☆不良校上々↑↑




「あぁ、これっスか?」


あたしの視線に気づいたのか、袋を顔の横まで持ち上げてからニコッと笑う。



「白石に借りてたCD、返しに行かなきゃいけないんスよ。
みくるは?どっか行くんスか?」


今度は、あたしが質問を振られ、少し戸惑いながら答える。



「部屋にいても暇だから、室内散歩」

「あははっ、散歩って」

「だって本当に暇なんだもん」




人の家の中を散歩するってことが変なのは、わかるけど。

そんな笑わなくてもいいとも思う。




散々面白がられて、歩夢は羨ましいくらい笑顔で。


「そんな暇なら、一緒に太陽のとこ来てくれてもいいっスよ」


片手で荷物を持ったと思えば、あたしの手を引いて歩き出す。



「え、ちょっと、歩夢っ?!」


呼びかけると、足は止めずに向けられた笑顔。



「寂しいんでしょ?
それは俺も一緒っスから」