心配してくれて、気遣ってくれて。
改めて太陽は本当にいい人だと思った。
芽咲、素敵な人見つけたね。
《とりあえず、普通に話しとけば大丈夫〜。
いいとこばっか見せようとしたらダメだよ》
保健室のイスに座って、ポケットに入れていたケータイを開くと芽咲から返信が来てた。
いいとこばっか見せようとしたらダメ、か。
けど、好きな人の前だと、どうしても無理しがちになるよね?
仕方ないよ。
好きなんだから。
ちょっとでも可愛いって思われるように頑張るもん。
変な意地張っちゃう時もあるけど。
「氷〜どこだ〜?」
室内をうろちょろして、氷探索中の太陽。
優しい反面、少し頼りないなぁ。
「おっ、はっけ〜ん」
満足げに氷を手にして笑ってる。
そんなことする前に、早く袋に氷入れてよね。
「あっ、ビニール袋」
やっと気付いたか。
冷てー、とあたふたしながら今度は袋を探し始めた。


