キレた時の翼より恐ろしい。
運ばれてきた料理のおかげでアキちゃんの機嫌は改善。
幸せそうな顔をして、残らず綺麗にたいらげた。
その後は、車で芽咲のお屋敷に向かって出発。
到着した直後、アキちゃんが驚異の声を上げたのは言うまでもなく。
「芽咲ってお嬢様だったの?」
瞳を輝かせて、周囲を見回してる。
そりゃ、これだけ広かったらテンション上がるよね。
家って言うより、お城だもん。
「はい、どーぞ」
扉を開けて、入るように指示をされる。
通された部屋は、あたしが最も見慣れてる場所だった。
「紅茶とコーヒーどっちがいい?」
真っ白なフカフカのソファーに座ったあたし。
遠慮せず真っ先にベットに飛び込んだアキちゃん。
そんな様子を扉付近から見て、芽咲が尋ねた。


