「芽咲、って…お姉ちゃんいたりする?」
あたしからしたら、予想外の質問。
だって、アキちゃんから質問とか珍しすぎる。
「いるよ〜。
桜高の卒業生」
「やっぱり!
美人グランプリ選ばれてたよねっ?」
「1回だけね」
「すごーいっ。
アキ、2代目の後藤って言われてるの」
なんだか、あたしを抜いて2人で盛り上がってる気が。
しかも、あのアキちゃんが、めっちゃ笑顔!!
今日は雨降るかも。
いや、雪?
思いつつ、窓から外をみると晴天晴れ。
雨は……明日に持ち越しかな?
「あーっ、アキ、これがいい。
ってか、これにする」
「ねぇアキ〜、アイスもあるよぉー」
「じゃあ、これも食べる」
さらに騒がしくなったと思えば、メニューを開いて選び始めた。
こっちがいい、とか。
これにする、とか。
楽しそうに選ぶなー。
どーせ支払いは、あたしですから。
でも、
「言っとくけど、あたし、芽咲の分は奢らないからね」


