「あの……若橋さん?
言ってる意味がよく分かりません。」

「あなたは翔平の重荷なんですよ!だからもう翔平に近づかないで下さい!!」


涙が溢れた。

瞬きしなくても
こぼれ落ちる大粒の涙。

“あなたは翔平の重荷なんですよ!”

頭の中で
何度もリピ-トする。

嫌だ。
これ以上何も言わないで

「美優さん、翔平には今後一切関わらないで下さい。これは事務所からの命令です!分かりますね?」

何言ってんの
コイツ。
頭おかしいんじゃない?


一切関わらないって何?

あたし
何か悪いことしたの?

事務所の命令って何?

あたしは事務所からも
邪魔物扱いされてる訳?

意味わかんない。


「ぃやです……あたしは翔平の傍で翔平を支えていきたい」


「美優さんは翔平からしたらお荷物なんですよ!!それに翔平は“純粋な俳優”が売りなんですよ!?彼女と言う存在なんか
翔平には必要ないんです」

痛いほど
心にしみた。

悔しいけど
若橋さんの言う通りだ。

あたしただの翔平の
厄介者だ。


翔平を悩ませてる。

苦しめてる。

あたしは
彼女失格だ……。