教室の自分の席に座ると奈津子は早速辞書を取り出した。 適当にページを広げ、ティッシュをのせてその上に貰った花をおいた。 「これでよし」 辞書を閉じてその上に教科書を置き重石代わりにした。 時刻が八時四十分を指したとき、本鈴が鳴った。