奈津子は無意識にあの公園に来ていた。

頭が真っ白で何も考えられない。

かろうじて覚えているのは先生に言って学校を早退したことぐらい。

ベンチに座った奈津子は昨日のことを思い出していた。

気分が落ち着いてきた頃、奈津子はゆっくり頭の中を整理した。

直樹を装っていた彼はおそらく充だ。

いや、考えられるのは彼しかいない。

直樹が言うには充が訪ねてきたとき、日曜日が無理になったことを伝えるように頼んだらしい。