最新作の映画を見た二人はその後、あてもなくふらついた。

そして偶然見つけた公園のベンチに腰をおろした。

「今日は楽しかった」

奈津子はにこりと微笑んだ。

「うん。俺も」

夕方で、まだ小学生達がいてもおかしくないないが、ここには奈津子達以外誰もいなかった。

「あのさ…今更なんだけど」