ピンポーン






鳴らして慌ててドアを開けるたかちゃん。






謝ってくれたけど、イライラは消えない。






「機嫌悪いの?」







あえて今聞くんじゃねーよ!




見りゃわかんだろ、バカやろテメェ。







「大丈夫」






って、平然を装う私。






だって、私が機嫌悪くしてると絶対たかちゃんも機嫌悪くなるから。








「謝ってんのに何機嫌悪そうにしてんだよ」







って、きっと言われちゃうから。








私は心のなかで言い聞かせる。








「たかちゃんは子供。たかちゃんは子供。たかちゃんは子供。」









ほら、もう大丈夫。





ちゃんと笑える。