たかちゃんが冷麺を食べ終わると
「今日帰ったらソッコー寝るからさ、沙知は一人で起きてていいから」
と言った。
また悲しくなる。
そしてトドメ。
「もう食べないなら、俺腹いっぱいだし帰るけど?」
もうダメだ。
悲しくてしょうがない。
私は黙って頷いて、帰る前にトイレに寄り、便器に座った途端に我慢していた涙が溢れた。
トイレから戻るとすでにお会計を済ませたらしく、私達はお店を後にした。
私はたかちゃんの家には行けないと思った。
悲しくてきっとたかちゃんの前で泣いてしまうから。
今日は帰ろうって決めた。
